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ワクワク働ける社会をつくるためにできること

クラウド労務管理サービスGozalの開発・運営をしています。CTOの黒瀬と申します。
労務 Advent Calendar 2019は終わっちゃっいましたが、みなさんの記事に触発されて、年末にひと記事書いてみようと思い筆をとりました。

もうすぐで会社を立ち上げて丸6年が経過しようとしているということで、会社の創業者として、創業時の想いや、労務サービスを開発してみて分かった事、今後の展開について今の考えを書きたいと思います。

創業の想い

タイトルにもある通り「ワクワク働ける社会を創りたい」という想いで会社とサービスの立ち上げを行ってまいりました。

世の中の多くの人が人生の大半を仕事に使っているにも関わらず、仕事が人生を豊かにする上での足かせになっているんじゃないかと感じることも多く、人生を豊かにするために働く人の社会への関わり方を再定義したいと思ったことが創業の背景にあります。

その想いはずっと変わっておらず、創業当初バックオフィスのクラウドソーシングサービスを提供していましたが、現在はクラウド労務管理サービスを開発・運用することでその想いを実現しようとしています。

労務管理サービスを開発してみて分かったこと

労務といっても幅広いですが、我々は勤怠から給与計算という部分に焦点をあててサービスの開発をしてきました。
お陰さまで多くの会社にご利用いただけるようになってきたものの、労務業務をシステム化することの難しさにも直面することになりました。

■ 働き方は多種多様なので、それを一つのサービスで自動化しようとすると開発コストが高い
■ 働き方を適切に一般化しないと受託開発に近いビジネスモデルになる
■ 労務の一般的なルーティン業務に対して積極的な投資をする経営者は少ない

今回の労務 Advent Calendarも労務自体の価値を高めていくための施策の一つだと思いますが、労務の価値と我々のような労務サービスの価値は一蓮托生なので、切実にそのことについては考えていく必要があります。労務の評価については代表の高谷も以前noteを書いていました。

今回は労務管理サービスを開発するエンジニア目線で、どのように労務サービスとしての価値を出し、労務担当者の価値を経営インパクトにつなげていくかについて妄想してみました。

労務サービスとしての価値の出し方

■ 業務を適切に分割し再利用可能なモジュールにする
■ 問題を分割しフォーカスするポイントを決める

業務を適切に分割し再利用可能なモジュールにする

働き方は会社毎に多種多様ですが、それを構成する要素を細かく分解すれば一つ一つは一般化可能なモジュールになると考えています。

適切にモジュール化できれば他の企業でも利用可能な資産として活用することができ、それを増やしていくことで労務サービスとしてスケールさせることができます(適切にモジュール化するために、拡張性や保守性の高いモジュールを疎結合的に作っていく必要があります)。

しかし、矛盾するようですが、モジュール化するにあたって種類をなるべく増やさないということもとても大切です。
それには各企業の施策の目的を理解した上で、すでにある一般的なモジュールで代替してもらうような文化も必要だと考えています。

問題を分割しフォーカスするポイントを決める

最初から全てのモジュールを用意してツールを置き換えるのは導入する側も用意する側もコストが高くなりがちです。
問題を分割し優先的に取り組むべきところにフォーカスして取り組めるようにすることで、コストを抑えつつ、早い段階から担当者の負担を減らすことに貢献できると考えています。

労務を経営インパクトにつなげる

労務のモジュール化と関連データの収集が進めば、モジュールを組み合わせた制度のシミュレーションを行い、経営インパクトやリスク低減に関する施策を打つことができるようになります。

もちろん制度設計は労務担当者だけの話ではなく、経営者や人事とともに作り上げていくものだと思いますが、実際に制度を組み立てるプログラマー(設計者)には労務担当者がなるべきなのではないかと考えています。

未来の不確実性が高まる昨今、ソフトウェア開発では、エンジニアとして大切なのはプログラムが書けるか書けないかという学校で学べるようなスキル(もちろん必要ですが)よりも、保守性の高い開発で仮説検証サイクルを高速に行うためのスキルだったりします。

今後、労務の制度設計に関しても仮説検証を行える環境が整えば、保守性や安全性の高い設計が重要となり、そこには労務担当者の制度運用経験や法律知識が必要不可欠であると考えています。

制度の仮説検証を回せる未来のその先

実データを元にした制度の仮説検証を回せるようになることで、社員がパフォーマンスを発揮する上での新たなインサイトの発見につながったり、バイアスがあって挑戦できなかった制度が実現できるようになると考えています。

その時に定時勤務のような働き方がどうなるのかは気になりますが、常識やバイアスの空気を読んで実現できていないことは沢山あると思うので、そういったことに少しずつでも挑戦できるようになっていくといいなと思っています。

また、少し話が飛躍しますが、社会人になれば辛い仕事をして賃金を稼がなくてはいけないということも大きなバイアスのような気がしています。そのようなバイアスも取り除かれ、各人がバイアスをなくして社会との関わり方を考えられるような世の中になれば、今の労働とは毛色の異なる社会との関わり方ができるようになるのではないかと考えています。

ここらへんについて共感するお考えをお持ちの方がいらっしゃいましたら、是非情報交換させてください!

それでは良いお正月を!HAPPY NEW YEAR!


頂いたサポートは、すべて「直感的に操作できる人事労務サービス」の改善・開発に投資させていただきます。具体的にはエンジニア・デザイナー人件費などです。