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【2022年版】労務担当者が身につけるべきスキル10選

労務のAdvent Calendarの4日目ということで、クラウド労務管理サービス「Gozal」の高谷が労務について書いていきたいと思います!

上のカレンダー空きすぎだろ!なので、誰かぜひ手を挙げてもらえると嬉しいです!!今日のテーマは労務担当者がどういうスキルを磨いていきべきかです!いろんな方の意見をもとに考察しています🎉


#01 助けてもらう力


責任感が強く、どれだけ忙しくても毎月勤怠・給与・入社準備を間に合わせ続けている労務担当者に、もっとも欠けている能力は「助けてもらう力」です。

相談を受けることがあっても、誰かに相談したりしない方が多いです。なんとかする力が強い分、次のような現象が起きがちです。

・自分と同じレベルの人が市場にいない
・この広大な守備範囲を任せられる人は年収水準が合わない
・「え、今まで一人でできてたじゃん?これ以上、人・システムいる?」と言われる

時には弱みを見せて、精神的にも持続可能な労務管理体制を構築することが重要な能力になってきています。


#02 他社労務への情報提供力


労務は経験がものをいう世界という部分もあります。だから労務経験が豊富な人は、その経験を獲得させてくれた会社や周りの人たちに感謝したいですよね。

その恩返しは、できるだけ周りの人たちにそのご経験を伝えていく方法が良いと思います。他社から情報をもらうのではなく、自分の持っている経験を無条件にgiveしていくこと。

みんながそのマインドを持てば、もっと労務に関する情報が流通していくと思います。法律論ではなく、実務上の「どうしたのか」がもっと溢れていくためにも、来年から積極的に他社の労務と交流して、情報提供していきましょう気がつくと、周りからもgiveされて、たくさんの学びが得られるはずです。


#03 組織労務への投資力


昔、ある労務担当者にこう質問しました。

「労務が強い会社ってどういう会社ですかね?」

すると、その方はこう言いました。

「労務担当者じゃない人が、労務より労務詳しい会社じゃないですか?」

確かになと。労務担当者がやるべきことは、自分のスキルや知識を磨くことだけじゃなくて、組織内の労務レベルを高めることに貢献していくことかもしれません。

みんながちゃんと勤怠について理解して、36協定もわかって、採用時にどんな質問をしたらダメか知っている。

個人技を高めるのではなく、組織全体の労務力を高める。


#04 カルチャービルドアップ力


A社では、勤怠締日から5営業日経っても、まだ打刻してない人、承認していない人がちらほらいます。

一方で

B社では第1営業日の、朝10:30くらいには勤怠が完璧にしまっていて、労務担当者は午後には給与計算業務に入れています。勤怠アラートは全くしていません。

信じられないかもしれないですが、
実はB社は日本列島に本当に実在します

「なぜそうなったんですか?」と聞くと

・時間にルーズなやつはダサいというカルチャーが浸透
・顧客の要望にも納期より早く納品するのがうちでは普通
・何事にも規律を持ってプロとして行動するバリューがある
・そのストイックさが勤怠に出ているだけ

カルチャーは勤怠に滲み出る

労務担当者が規律を持って、勤怠を正しく、適時に出してもらうように妥協せず言い続けたことによって、そういったカルチャーが出来上がっていった。

逆に労務担当が勤怠にルーズだと、そういう会社になる。
カルチャーが強い会社は労務が総じて強い。

先ほどのB社は、カルチャーで打刻している


#5 専門家モチベート力


社労士さん、弁護士さん、税理士さん、行政書士さん、アウトソーサーさんなど労務ではいろんな専門家と仕事をする機会があります。

彼らをどう見てますか?

外部の人間として捉えるか、本物の仲間として捉えるか
これで専門家サイドのやる気が変わってきます。
そしてやる気が変われば、サービスの質と量が変化します。

専門家がミスしたときに、専門家の責任にしていませんか?

専門家でもミスをするようなオペレーションを改善していく必要がある可能性にも目を向けましょう。

・社労士さんとも定期的な1on1/振り返りを実施
・打ち上げなど一緒に食事を共にする機会をもつ
・ミスは責めるのではなく、カバーし合う

専門家も人間なので、思いっきり外部の人間として見られるとモチベーションが高くはなりません。

いかに専門家の方のモチベーションを高めるか。
労務担当者には、その能力も求められる時代になってきていますね。


#6 継続的な執念力


労務とは何か?
あえて一言で言うなら「執念」かもしれません。
そしてもう1つ言っていいなら「継続」でしょうか。

・勤怠をアラートし続ける
・給与をチェックし続ける
・提出情報をチェックし続ける
・入社処理をし続ける
・退職処理をし続ける

狂気を感じるほどの執念がなければ、労務をやることはできないでしょう
労務をやっている人は、ある意味クレイジーです。

一瞬の執念ではなく、会社が存在する限り永続的に継続された執念が必要です。

これはスキルとかではないかもしれないですが、そういう力が今も昔も変わらず求められていると思います。


#7 自分以上の労務担当育成力


100人前後の組織だと、労務担当者は1〜2名くらいでやっているのが相場感かと思います。

その時に、「自分は会社の労務のことならなんでもできる」「自分がいないとこの会社はだめ」と属人化に自己陶酔していてはダメです。

早めに業務を標準化して、次の実務担当を育成して、組織拡大に備え、組織成長に貢献する労務チームにフェーズを進める必要があります。

自分の経験は惜しみなく伝え、自分以上のスキル・判断力を持つ労務担当を育成することが重要です。そうすることで自分は、定例の労務業務から少し離れ、組織の拡大に備えたり、潜在的なリスクに対して早めに対処したり、重要だけど緊急性が低い課題に投資することができます。

次の労務担当を育成していないから重要だけど緊急性が低い課題に投資できずに、将来的に問題が顕在化している例はたくさんあります。


#8 経営陣とのコミュニケーション力


コンプライアンスとは、経営陣の意識で決まるところもあります。
労務管理体制がしっかりしている会社は、十中八九、経営陣が労務について意識を高く持っています。

そして最近労務担当者の中には、「経営陣が労務に興味が薄くてどうしたらいいかわからない」とおっしゃる方も多いです。

難しいことだとは思いますが、それをなんとかするのが労務担当者のミッションの一つです。いかに経営陣と対話して、組織の労務管理体制を強化していくか。

逃げずに、伝え続けること。
投げ出さずに、リスクを言語化すること。
面倒くさがらずに、他社情報を集めること。
1つ1つを積み重ねて、信用を得ること。

どんな手段を使ってでも、経営陣の意識を高めましょう。
それができない時に一番困るのは、会社の社員、仲間達なのですから。


#9 SaaSベンダーとのコミュニケーション力


予算の範囲内で業務を改善するためには、SaaSをうまく使いこなしていくことが重要な労務のスキルになりつつあります。

この「SaaSをうまく使いこなす」とは何もシステムのことだけではありません。カスタマーサポートやセールス担当者、開発チームも使いこなしていく必要があります。

問題点を適切に伝えることで、解決先を早く出してもらえる確率が上がりますし、機能として不足している箇所の開発優先順位を変えてくれるかもしれませんし、「なんとかしてみます!」と動いてくれる可能性もあります。

「普段からお世話になっているこの会社のためなら、この人のためなら」と言う視点はSaaSベンダー側にも当然あります。

SaaSベンダーを味方につけて、一緒に成長していくような視点があると、自分達にとってもプラスはたくさん返ってきます。


#10 理由がないものをやめる力


忙しい時に、一番やりがちな失敗は「やめない」ことです。

・前任者がやっていたから
・前からこれでやっていたから
・別にこれがいいってわけじゃないけど時間なくて

2022年は、これらに立ち向かえる回数をちょっとでも増やしていきたいですね。「ザ・ゴール」で有名なエリエフ・ゴールドラット博士は、こう言っています。

「どんな状況からでも、さらに劇的に改善できる。もちろんそう信じていればの話だが」

労務のオペレーションを磨き上げる際に、限界はありません。
大改革を行った翌日には、「さらにどう改善する?」と議論していくべきかと思います。


まとめ


いかがでしたでしょうか。
いや、スキルじゃなくない?っていう意見もあると思います。

上記の10選は、私が自ら思いついたものではなく、たくさんの労務担当者の方とお仕事させてもらっていて、そこでもらった意見やアドバイスを元に選んでいます。

ぜひ来年はこれを磨いていこうという、目標を描いていただければと思います!


そして、この記事を見てくださっている労務担当者の皆さん!
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労務に関わる方であればどなたでも無料で参加できますので、ぜひ一緒に良い労務を作っていきましょう!


ご覧いただきありがとうございました!

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